- これからランニングを始めたいけれど右も左も分からない。
- ランニングにチャレンジしたけれど挫折してしまった。
- 最近ランニングを始めたけれどコレで合ってるの?
今回はそんな疑問やお悩みを解決していき「効率的なランニングの始め方」を解説していきます。
- ランニング初心者が始めにやってはいけないこと3選
- ランニングを楽に始められるコツ3選
- ランニングの始め方(時間・距離・ペース・頻度)
本記事の執筆者

ふかまると申します。元箱根駅伝選手でランニング歴は20年以上です。小学生から大人の方まで指導経験が多数あります。
- ランニング・スタート・バイブル/渡辺康幸著
- スロージョギング健康法/田中宏暁著
- 今から始められるラン活/大人のカラダSTYLE 特別編集
まず私がランニング初心者の方にお伝えしたいのは、ランニングのケガのリスクをよく理解して、「適切な負荷(時間・距離・ペース・頻度)で走りましょう」ということです。なぜなら自己流のトレーニングによってケガをしてしまい、ランニングを挫折してしまうケースがあまりにも多いからです。
例えば、膝、足首、アキレス腱のケガ。。。2、3日休んで治るような軽度ならまだいいですが、1ヶ月ほど掛かってしまう重症だったり痛みを抱えながら走ったりするランナーは少なくありません。そのような状態では遅かれ早かれ、走っていてもツラさだけを感じることになります。(実は私も学生時代に経験があります。。)
だからこそランニング初心者の方には、まずは筋力や能力に合った負荷(時間・距離・ペース・頻度)で走って頂きたいのです。そこで今回はランニングの最初の一歩として、「ランニング初心者がやってはいけないこと」や「楽に走り始めるコツ」や「適切な負荷(距離・時間・ペース・頻度)」について徹底的に解説していきます。
ランニング初心者が始めにやってはいけないこと3選
①ランニングシューズを履かない
ランニングシューズを持っていないからといってスニーカーで走り始めることは絶対にお勧めできません。なぜならケガのリスクを一気に高めるからです。
ランニングの着地の瞬間に足に掛かる負荷は体重の3倍と言われています。ランニングシューズはランニングの負荷を分散させ、着地の衝撃を吸収する役割を持ちます。たしかにスニーカーでも走ることはできますが、一歩一歩の着地の大きさがダメージとなってケガを招いてしまうのです。
「じゃあどんなランニングシューズを選べばいいの?」と思われるかもしれません。ランニング初心者の方は安定性とクッション性があるモデルを選ぶのがいいでしょう。今までスニーカーで走っていた方がランニングシューズを履けば、走りやすさに感動するでしょう。
初心者におすすめのランニングシューズモデル
【メンズ】
【レディース】


②いきなり体力の限界を越えて走る
体力の限界を超えて走れば、体に過負荷が掛かってしまいます。そうすると回復力が追いつかないため疲労困憊になり、すぐにバテる、ケガのリスクは高まるといった悪循環に陥ってしまいます。さらには身体の大きな筋肉が全く使えず、足首に頼ってしまうことで、ふくらはぎが太くなる場合があります。



ふくらはぎの肥大化は初心者ランナーの方に多い印象を受けます。原因は他にも色々と考えられるので足痩せについてはいつかブログで書きますね。
③ランニング前後のケアを怠る
ランニング前後にしっかりと筋肉のケアをしなければケガのリスクが高まります。年齢を重ねるほど、筋肉は固まりやすくなります。なのでランニング前には「筋膜リリース」や「軽めの静的なストレッチ」や「軽めの動的なストレッチ」で筋温を温め、身体がスムーズに動くようにしておくことが必要です。



私はランニング前のルーティンには20分以上かけています。
とはいえ、運動習慣のない方はどの程度ストレッチすればいいか分かりにくいと思います。あくまで快適に感じられる程度で行いましょう。(過度なストレッチは逆に筋肉を固めてしまう危険性があるのでご注意を。)そして、ランニング後やお風呂上がりにもかならず「筋膜リリース」や「静的なストレッチ」を行いましょう。
「ふかまるさん、ケガのリスクばかり言って煽りすぎですよ。。。」と思われるかもしれません。ですが、それだけ注意しなければランニングのケガを完全に防ぐことはできません。
例えば、野球ではバットやグローブといった道具をきちんとメンテナンスするのと同じように、ランニングでは道具となる脚や身体に気を遣い、メンテナンスしなければならないのです。



私は学生時代に「走った時間と同じだけ、ケアの時間に当てなさい」と指導を受けました。さすがにそれは極端ですがw
ランニングが楽に始められるコツ3選
では初心者がランニングを楽に始められる3つのコツをご紹介します。
①まずは速歩から始める
ランニング初心者の方は、まずは30分速歩するところから始めてみましょう。なぜなら、走ることに慣れていない方はそもそも走るための「体力」や「筋力」がないからです。まずは、速歩によって最低限の体力や筋力を付けていくことが大事です。
しかしながら、体力や筋力がないことに自覚がないまま走り始める方は少なくありません。そのような方の中には走る以前に、30分歩き続けるだけでバテてしまうという方もいるのではないでしょうか。なのでまずは速歩から始めることをオススメします。30分歩き続けることに慣れてきたら、少しずつ走り始めましょう。また、新しいランニングシューズに足を慣れさせるという意味でも最初に歩くことは効果的です。
②ランニングの途中で歩いてもいい
ランニング初心者の方は「走り始めたら止まらずに走り続けなければいけない」と思いがちですが、決してそんなことはありません。最初のうちは「きつくなったら歩いても構わない」という心構えで走り始めることが大切です。
「とはいえふかまるさん、走り続けないと脂肪燃焼しないんじゃないの?私は1秒たりともムダにしたくないんです!」と思われるかもしれません。安心してください。笑
途中で歩いてしまっても、止まらずに歩き続けていれば脂肪燃焼効果は続いています。(有酸素運動は20分を過ぎてから脂肪燃焼効果が高まるとされています)



「とにかく脂肪を燃焼させたいんだ!」という方に向けて「最も効率よく脂肪を燃焼させる走り方」について近々ブログを書く予定なのでお楽しみに!
③自然と笑って会話ができるペースで
ランニング初心者の方はスロージョギングのペース=「自然と笑って会話ができるペース」を目安にしましょう。
速度で言うと時速7km、1km当たり8〜9分当たりです。想像以上にゆっくりなペースだと思います。ランニング初心者の方は「早く走り終えたい」という気持ちから、知らずにペースアップしてしまいがちです。そこをグッと押さえて、スロージョギングペースで走りましょう。少なくとも「走り始めて最初の3週間」は筋力をつけるためにもペースアップしないことをおすすめします。「きちんと同じペースで走り続けたい」という真面目な方はランニング用のGPSウォッチを参考にしてみるのもいいでしょう。


ランニングの始め方(時間・距離・ペース・頻度)
ではいよいよ、具体的なランニングの始め方についてお伝えします。
初めの3週間は次を目安に行うといいでしょう。
時間 | 20~30分(走るor歩く) |
距離 | 2~4km |
ペース | 自然と笑って会話できるペース |
頻度 | 週3回をまずは3週間 |
繰り返しになりますが、運動習慣のない方はまず30分止まらずに速歩し続けるところから始めてみましょう。歩くことに慣れてきたら3週間のスタートです。先述した通り、キツくなったら途中で歩いても構いません。
この3週間はランニング中に着地や腕振りなどを意識する必要はありません。(意識するとかえって動きが固まってしまうから)まずは細かなテクニックよりも継続してランニングを行うことでランニングの筋力を付けていくことが重要です。ペースは「自然と笑って会話できるペース」で。実はこの「自然と笑って会話できるペース」は「速歩のペース」より少し速いくらいのペースなので、歩いてもペースはそれほど変わらないのです。
「なぜ3週間なの?」と思われるかもしれませんが、新しい習慣を身につけるには「3週間の継続」が必要と言われているからです。最初は退屈かもしれませんが、継続していくうちに「1週間前よりも楽に進むことができる」「ランニング翌日に筋肉痛が来なくなった」「ゼーハーと息が上がらなくなってきた」という変化を感じられるはずです。
そして3週間後には、ランニングの良さ(例えば「リズムを刻む心地よさ」や「じんわりと汗をかいて脂肪燃焼している感覚」や「ランニング後のなんともいえない爽快感」など)を感じることができるでしょう。その他にもたくさんの効果(メリット)を感じることができるかもしれません。


まとめ
『ランニング初心者の方にとって「最も効率的なランニングの始め方」とはどんなものだろう?』
今回、僕なりにそれを本気で考えて、記事を作成しました。正直、細かい注意点や地味なことも多く、最初は退屈に思えるかもしれません。ですが、長期的に見ればここまで気を遣ってランニングを始めた方が「ケガのリスクを最小限に抑えてランニングに慣れる」という意味でかえって効率的なのです。
この記事をお読みいただき、少しでもランニングを継続される方が増えたら嬉しい限りです。
それでは、また次回!