- 寒さや暑さが苦手。
- とにかく日焼けが嫌だ。
- 外に走りにいく時間が無い。
- 誰にもバレずにダイエットしたい。
- ランニングマシンの効果を知りたい。
- 自分のランニングフォームを改善したい。
今回はそんなお悩みや疑問を解決します。
- ランニングマシンと外ランの走り方の違い
- ランニングマシンのメリット・デメリット
- ランニングマシンを選ぶときのポイント
- おすすめの家庭用ランニングマシン
本記事の執筆者

ふかまると申します。元箱根駅伝選手、ランニング歴は20年以上。小学生〜大人まで指導経験があります。
「ランニングマシンは効果がないから外ランで十分。」
そんな意見が聞かれますが、決してそんなことはありません。
むしろランニングマシンを使い倒すことが、忙しい市民ランナーの方が楽しいランニングライフを送るために、また、賢く効率的にタイムを縮めるために重要なことと言えるでしょう。なぜなら、ランニングマシンにはたくさんのメリットがあるから。
例えば・・・
- 天候に左右されずに走れる
- ランニングフォームの改善に有効
- ケガのリスク軽減
特に普段から忙しくてなかなかランニングの時間を取れないという方は、家にランニングマシンがあることで、そのメリットをふんだんに生かすことができます。外ランだけでもなく、家ランだけでもなく、両方の”良いとこ取り”をする。つまり、外ランと家ランを使い分けることが”速く走るための一番の近道”なのです。世界選手権金メダリストであるモハメド・ファラー選手や大迫傑選手をはじめ、多くのエリートランナーもランニングマシンを多用しています。
とはいえ「ランニングマシンなんてセレブしか買わないんじゃないの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。ですが、コロナ禍で一般家庭の売り上げが急激に伸びているそうなんです。(一軒家だけでなくマンションにお住まいの方の購入も増えているそうです。)
そこで今回は「ランニングマシン」について徹底解説していきたいと思います。より賢く効率的に強くなりたいと思っているランナーの方は是非最後までお読みください。
- Runner’s World(How Effective Is Treadmill Running vs. Outside Running? / Ashley Mateo)
ランニングマシンの種類は2つある
ランニングマシンには大きく分けて2種類あります。
- 自走式・・・自分の足の力でベルトを回すタイプ
- 電動式・・・モーターの力でベルトを回すタイプ
それぞれに特徴があるのですが、「自走式タイプ」は本格的なトレーニングには不向きなので、今回は「電動式タイプ」について解説していきます。


ランニングマシンと外ランの走り方の違い
では、ランニングマシンと外ランでは走り方にどんな違いがあるのでしょうか。
一番大きな違いはランニングマシンでは地面(ベルト)が動くので、足を蹴るための余分な筋力を使わずに走る点。また、外ランでは無意識のうちに障害物を避けたり、段差を飛び越えたりすることで多くの筋肉を活性化しています。つまり、ランニングマシンのみ走っている場合、外ランに比べて、特定の筋肉が鍛えられない可能性があるということ。「ランニングマシンには効果がない」という意見は、そのような場合を指していることがほとんどです。
しかしながら、ランニングの消費カロリーは変わりませんし、1%傾斜をつけることで負荷を外ランと同等に調整できることが研究で示唆されています。更にランニングマシンの使い方によっては外ランよりも安全に、効率よく痩せることができます。つまり、外ランとランニングマシンにはそれぞれにメリットがあるのです。



私は外ランを基本としていますが、猛暑日や悪天候の日、フォームチェックをしたい場合には、自宅から徒歩1分のジムでランニングマシンを使用しています。
ランニングマシンの主な機能
まずランニングマシンの主な機能について見ていきたいと思います。
- 傾斜調節
- 走行距離表示
- 経過時間表示
- 平均速度表示
- 消費カロリー表示
- 歩数・歩幅・ピッチ表示
- 心拍測定
- 緊急停止装置
- トレーニングプログラム
ランニングマシンの大きな特徴は自由に傾斜を変えられる点。傾斜を変えることで、ペースや時間以外の負荷調節に役立ちます。
ランニングマシンのメリット・デメリット
それではいよいよ本題。
ランニングマシンにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
はじめにお伝えすると、当然外を走った方がいい場面も存在します。それ踏まえて、家でランニングマシンを使うメリット・デメリットを徹底解説していきます。
ランニングマシンのデメリット
まずはランニングマシンを使うデメリットから。


①地面が動くので、省エネの走り方になってしまう。
ランニングマシンでは足を蹴るための余分な筋力を使わないため、省エネの走り方になります。ですが、ある研究によれば、1%の傾斜をつけることで負荷を平地と同等に補正することができるそうです。
②風がなく進行方向からの空気の流れもないため、体温が上がりやすい。
体温が上がりやすいので、エアコンを使用して適切な室温管理をすることが必要となります。
③景色の変化がないため退屈。
ランニングマシンの上は外ランに比べて、景色の変化がないため退屈になりがち。代わりに動画や音声を楽しみましょう。
④騒音や振動が無視できない。トラブルの原因になりかねない。
特にマンションにお住まいの方はランニングマシンの騒音問題は気になるところですよね。ですが、次のような対策をすることで苦情を限りなくゼロにすることができます。
- 深夜帯の使用を控える
- クッション性の高いモデルを選ぶ
- 静音モーターが採用されたモデルを選ぶ
- 専用のフロアマットを敷く
特に近年、各メーカーともに独自のクッション素材などを開発するなど防音技術を進化させています。
⑤仲間と一緒に走ることができない。
確かにランニングマシンでは一人で黙々と走ることになります。しかし、毎日ランニングマシンの上を走る必要はありません。代わりに月に数回は仲間と外ランをしましょう。
⑥様々なサーフェス(表面)を走ることができない。
たしかにランニングマシンを走っている最中は同じサーフェスを走り続けることになります。しかし、様々なサーフェスを走る目的は足部の機能を高めること。ランニングマシンはアスファルトよりもクッション性があるため、薄底シューズでジョギングをすることで違った刺激を与えることができ、足部の機能を高めることができます。さらに、外ランと組み合わせることが重要になります。
ランニングマシンのメリット
続いてランニングマシンを使うメリットを見ていきましょう。


①天候に左右されない。
例えば、冬の寒い日。雪が積もっている日。夏の暑い日。梅雨の時期。風が強い日。それらを気にせず、同じ環境下で走ることができます。
特に夏の日中ランは熱中症のリスクが伴います。室内ランでは冷房で涼しい環境を作ることができるため、熱中症のリスクを軽減することができます。また、冬でも暖かい環境で走れるため、筋温が下がりにくく、ケガ予防にも繋がります。
②隙間時間に走ることができる。
自分の時間が全くないと言うビジネスパーソンや主婦(主夫)の方でも隙間時間に走ることができます。例えば、小さな子供がいて家を空けることができないという方でも、タイミングを見つけてすぐに走りだすことができますし、もし何かあればすぐに中断して、子供の元へ向かうことが可能です。
③走りながら動画や音声を楽しむことができる。
外ランではイヤホンをつけなければなりませんが、家ランではイヤホンなしで動画や音声を楽しむことができます。
④地面がアスファルトよりも柔らかいのでケガのリスクを軽減する。
着地部分が柔らかく設計されているランニングマシンならば、アスファルトで走るよりもケガのリスクを軽減します。
⑤信号待ちで途中で止まらない。(時短になる&練習効率アップ)
例えば、外ランで都内を30分走ろうとすると、信号待ちで止まった時間も合わせると35分はかかってしまいがち。
さらに、信号の度に心拍数が落ちてしまうので、外ランでは練習効率が下がってしまいます。その点、ランニングマシンでは5分時短になり、練習効率アップ。
⑥動画を撮ってランニングフォームをチェックできる。
前後左右からスマホで撮影することで、自分のランニングフォームをチェックできます。自分の改善点を発見したり、疲労具合を確認することも。ランニングウォッチと連動したデバイスを使用することで、さらにデータを見える化することができます。


⑦ペース感覚を掴むことができる。
ランニングマシンで安定したペースを走ることによって、ペース感覚を掴むことができます。そのようなペース感覚は、外ランにも転用され、数秒ごとに時計を見ずにペースを維持しやすくなるでしょう。レースペースの感覚を掴むのにも良いでしょう。
⑧心拍数の客観的なデータによってトレーニング内容を決められる。
最も脂肪燃焼に適しているのは、心拍数が最大心拍数に対して50~60%のとき。ただし、外ラン中だと心拍数の変化を気にしている余裕がないという方も。ランニングマシンならば、目の前のモニターで心拍数を確認できます。
特に心拍数を上げたい場合には、傾斜をつければ短い時間のランで可能。身体への負荷を上げることで、簡単に心拍数を上げることができます。オススメは30分のうち後半の10分をペースと斜度上げること。平地でジョグのスピードを上げるよりも身体を追い込むことができます。


⑨途中で水分補給が可能。
夏のランニングは脱水の恐れがあります。しかし、ペットボトルホルダーを腰に巻くのは、しなやかなランニングフォームを作る上でよくありません。なぜなら、重いペットボトルがあることで重心がブレやすくなるからです。ランニングマシンには給水ボトル置きが設置されている機種がほとんど。ランニング中に難なく水分補給できることは大きなメリット。
⑩家族で使用できる。
ランニングマシンはウォーキングの速度でも使用可能。ご自身だけでなく、運動不足な方のためのウォーキングとしても安全に利用することができます。
- パフォーマンス向上として
- 運動不足解消として
- ダイエットとして
用途に合わせて家族全員で使用できるのはメリットと言えるでしょう。
家庭用ランニングマシンを選ぶポイント
ここまでランニングマシンのメリット・デメリットをお伝えしてきました。
とはいえ、家庭用ランニングマシンには「機能がシンプルな安価なモデル」から「機能が充実した高価なモデル」まで様々あります。では、家庭用ランニングマシンを選ぶ際、どんなポイントを重視すべきなのでしょうか。
ランニングマシンの価格帯
まずは家庭用マシンと業務用マシンの価格帯を比較していきましょう。
- 家庭用は2~3万円から50万円
- 準業務用は50万円から100万円
- 業務用は100万円~250万円
このように家庭用マシンといっても価格はさまざま。実は安価な家庭用マシンの中には、実際にはウォーキングや軽めのランを想定したモデルもあります。つまり、日常的なランニングで使用するには不十分なスペックのモデルが存在するのです。
では、日常的なランニングで使用するためにはどんな機能が必要なのでしょうか。



後悔しないためにも必要な機能をしっかりと理解しておきましょう!
家庭用マシンと業務用マシンのスペック
結論から言うと、「走行面積(ベルトの大きさ・幅)」と「静音性」を重視することが大事。
基本的に業務用マシンはすべての機能が高スペックに設計されています。しかしながら、家庭用マシンの中には、一部のスペックが業務用マシンに匹敵するモデルが存在します。


つまり、「走行面積(ベルトの大きさ・幅)」と「静音性」が業務用マシンに匹敵するようなモデルを選ぶことが重要になります。そして、不必要なスペックが搭載されていないモデルを選ぶことがコストを抑えるコツ。
例えば、業務用マシンは連続使用時間が長めに想定されています。しかし、家で使うのならそのようなスペックは不必要と言えるでしょう。
家庭用ランニングマシンを選ぶポイント
先ほどもお伝えした通り、家庭用マシンを選ぶポイントは「走行面積(ベルトの大きさ・幅)」と「静音性」の2つです。
ポイント1「走行面積(ベルトの大きさ・幅)」
家庭用ランニングマシンを選ぶ上で最も重視していただきたいポイントは「ベルトの大きさや幅」。
ある程度長く走っていると、どうしても左右前後のブレは生じるもの。そんな時にベルトの大きさや幅が広めに設計されていなければ転倒のリスクに繋がります。つまり、走行面積を確保することが重要なのです。
さらに走行面積が確保されていれば、走っている時の安心感からリラックス効果が生まれ、しなやかなランニングフォームに繋がります。逆に、「気を抜けば落ちてしまうかもしれない」といった心理状況では、窮屈で固いランニングフォームになってしまいがち。
不安感なく、気持ちよく走るなら最低でもベルトの幅は50cm以上、ベルト長さ150cm以上がいいでしょう。







実際にベルト幅40cmと50cmのランニングマシンに乗って比べてみましたが、体感がかなり違いました。特にベルトの幅は50cm以上を強くオススメします。
ポイント2「静音性」
次に重視していただきたいのは「静音性」。
なぜなら「床の振動音」や「モーター音」がトラブルの原因になりかねないからです。
特にマシンのクッション性が少なければ「床の振動音」に繋がります。さらには膝への負担が増し、「ケガのリスク」にも繋がります。そのため「クッション性」が優れたモデルをオススメします。
さらに、専用のフロアマットを使用することで静音効果だけでなく、床の痛みの防止にも役立ちます。




それに加えて、「静音性」を決めるのはマシンの「モーター音」になります。そのため、静音モーターが採用されているマシンを選ぶことが重要。
家庭用ランニングマシンを選ぶポイントまとめ
まとめると、購入の際は次のポイントをチェックすることが重要になります。
- ベルト幅50cm以上、ベルト長さ150cm以上
- マシンのクッション性が十分なモデル
- 静音モーターが採用されているモデル
- 専用フロアマットを追加で購入する
おすすめのランニングマシン「ジョンソン 8.1T」「ジョンソン ELITE T7.1」
以上に加えて、気になる「コスト面」を考慮して、厳選した結果、私ふかまるのオススメのランニングマシンを2台ご紹介していきます。それはジョンソンヘルステック社の「ジョンソン 8.1T」と「ジョンソン ELITE T7.1」です。
ジョンソンヘルステック社は、スポーツクラブ等で使われる業務用マシンの開発・製造もしており、そのノウハウがそのまま家庭用にも活かされています。フィットネスメーカーとしてアジアで第1位の売上を誇り、世界100カ国以上の販売実績がある信頼がおけるメーカー。特に家庭用ランニングマシンは高い耐久性と安定性、そして分かりやすい操作性によって初心者から上級者まで幅広い層に人気があります。
ジョンソン 8.1T


ジョンソンヘルステック製のランニングマシンの中で最も人気商品の『ジョンソン8.1T』(税込239,800円)
特にクッション性が優れたモデルになります。
- 走行面積はベルト幅50cm、ベルト長さ152cmと家庭用ランニングマシンの中では最大級の広さ。
- 静音モーターを採用。
- 合板の厚みが業務用モデルとほぼ同じ18cm。
- 衝撃吸収素材MVP特殊クッションを使用。
- 着地の足の位置によって硬さの異なるクッションを搭載。(足を着く前方は柔らかめ、真ん中は普通の硬さ、足を蹴り上げる後方は硬め)
- ジョンソン純正フロアマットが付属しています。
以上から、床への振動を大幅に抑えられて、ケガのリスクを軽減しながらランニングを行えます。
また、運動管理システムViewFit機能に対応。Nike+やGarminなどのアプリとも連動します。
ジョンソン ELITE T7.1


次にオススメするのは、先ほどご紹介した『ジョンソン 8.1T』の上位機種である『ジョンソンエリート T7.1』(税込396,000円)。
クッション性は家庭用マシンの最高クラスになります。
- 走行面積は「8.1T」と同じく、ベルト幅50cm、ベルト長さ152cmと家庭用ランニングマシンの中では最大級の広さ。
- 静音モーターを採用。
- 「8.1T」と同様に「MVP特殊クッション」や「足の位置によって硬さの異なるクッション」を搭載。
- 合板の厚みが業務用モデルと同じ20cm。
- ベルト自体がクッションになる極厚ベルトを使用。
- ジョンソン純正フロアマットが付属しています。
以上から、床への振動を大幅に抑えられて、ケガのリスクを軽減しながらランニングを行えます。
また、運動管理システムViewFit機能に対応。Nike+やGarminなどのアプリとも連動します。
さらに「ELITE T7.1」はその他の機能もグレードアップしています。
- モーターのパワー向上
2.75馬力から3.0馬力にグレードアップしたことで、強い着地の衝撃でもマシンの揺れが少なくなります。
- トレーニングプログラムの追加
交互に低負荷・高負荷を繰り返す1回20分間のプログラム「スプリントエイト(SPRINT8)」を搭載。20分間の中で、高負荷のトレーニングを8回交互に繰り返すことによって効率的なトレーニングが可能。
- Bluetooth対応
無線でスピーカーから音楽再生が可能です。
正規販売店からの購入だと、通常1年保証のところ、保証が2年間、消耗品が1年間無償対応。
さらに、1年間は出張修理費用もすべて無料でサポートが可能とのこと。
ランニングマシンを長く使い続けるのであれば、正規販売店から購入をオススメします。


まとめ
今回は「ランニングマシンと外の走り方の違い」や「ランニングマシンのメリット・デメリット」や「家庭用ランニングマシンを選ぶときのポイント」を徹底解説させて頂きました。
さらにおすすめのランニングマシンとして、「走行面積」や「クッション性」に優れ、さらに「コスト面」も考慮したランニングマシンを2台、ジョンソンヘルステック社の「ジョンソン 8.1T」と「ジョンソン ELITE T7.1」をご紹介させて頂きました。
忙しいランナーやランニングマシンの購入を検討されている方々の参考になれば幸いです。
それではまた次回!